はグリフィンドール生らしい生徒だ。

明朗で、活発で、頭脳明晰で、何をするにも屈託が無い。

そして、何より美しい。
日本人特有の漆黒の瞳と、真っ直ぐで艶のある黒髪を腰まで伸ばし、黄色人種らしからぬ白い柔肌には雀斑一つ無い。
160センチちょっとの身長にほどよい肉付きの身体、括れた腰周りに体型に似合わないよく発達した胸。
大きくクリクリした眼、それを縁取る長い睫毛、プックリとして弾力のある桃色の唇、柔らかい頬。


思い出すだけで理性が保てなくなる。


どれを取っても美しい。

故に男子生徒からは欲望の、女子生徒からは羨望の眼差しに、いつも晒されている。
特に男子生徒からの手出しには注意せねばならん。
あの忌々しいハリー・ポッターはもちろん、恥さらしのウィズリー家のフレッド・ジョージ・ロナルド。
我がスリザリン寮の生徒も例外ではない。
ドラコ・マルフォイは頻繁にに声を掛けるので、我輩は全く目が離せない。


我輩とが付き合いを始めたのは、が4年生になってからだ。
かれこれ2年になる。
はすぐにグリフィンドールに馴染み、すぐに学校のマドンナ的存在になった。


ある日、光を浴び続けているがまったく対極の陰湿な我輩にこう言った。
「スネイプ先生は影があって、カッコいいです。」
生徒からそんな事を言われたのは初めてだった。
その日から我輩達の関係が始まった。


魔法薬学が苦手なは放課後によく我輩の下で補習を行う。
それが我輩達の安らぎのひと時だ。
邪魔な生徒達の視線を浴びることなく二人きりの時間が過ごせる。
我輩はこれが気に入っている。


「スネイプ先生、痺れ薬の調合って難しいですよね?」

は薬草を細かく刻みながら我輩に尋ねる。

「・・・・慣れだ。」

我輩はいつものようにそっけなく答える。

「でも先生、何度やっても私のは『むず痒い薬』になるんです。」

、何度言ったら分かるのかね?」

「え?どこか間違えてます?」

は眉根を少々寄せて我輩を見る。

我輩はのこの表情が気に入っている。
もちろん、どんな表情も我輩の心をかき乱すが、あの時に見るこの仕草は一段と美しい。



思い出すだけで身体の芯が熱くなる。



「二人きりで居るときにはファースト・ネームで呼ばんか。」
は少し顔を赤らめる。



・・・・美しい。



「だって先生のファースト・ネームって、難しくて舌噛みそうなんですもの。」

は苦しい言い訳をする。

本当は照れ臭いだけなのを我輩は知っている。

「それも慣れだ。」
言ってみたまえ
我輩はをもっと困らせたくて続ける。

「・・・・・セッ、セ・ブ・ル・ス」

「言えるではないか。」

は顔を伏せて耳まで真っ赤にしている。



本当に美しい。



我輩はを背後から抱きしめる。
腕の中にすっぽりと納まる調度いい大きさだ。
身体から甘く優しい香りがする。

「ちょっ・・・・先生!」

は言葉だけで抵抗する。

「少し休憩した方が捗るのではないかね?」

我輩はを抱きしめたままソファに腰をかけた。
膝の上には愛しい
我輩はとても満足だ。

の顔をじっくり見たいので横抱きにする。
俯き、頬の上気したがよく見える。
我輩は実に満足だ。

「先生、誰か来たら・・・・」

「余計な手出しをする輩が減って良い。」

「もう・・・」

は観念したのか、我輩の胸に凭れかかった。
我輩はこの上なく満足だ。

暫くしては上目遣いに我輩を見た。

「セ ブ ル ス」

ゆっくりとは我輩を呼んだ。
柔らかく、赤みを増した唇がゆっくりと動いた。
大きくクリクリした眼は涙を多く含んでいる。
瞼は重そうに少しだけ下垂している。

「・・・・・寝室に、行くか?」

我輩は逸る気持ちを必死に抑え、平静を保ちながら言った。

「だって・・・・セブルス、あなたもう我慢出来ないでしょ?」

は躊躇いながら我輩自身を微かに撫でた。

「!」

「さっきから、私の腰に当たってる・・・・」

は誘惑するように僅かに微笑んだ。
清楚なの妖艶な仕草に我輩は我慢できず、の唇に貪り付く。

「・・・・・・!!!」

の口からは声にならない喘ぎが漏れる。
我輩は激しく行為を続ける。
酸欠を表すの行動に渋々唇を離す。

「はぁ・・・」

お互いから漏れるため息。
の唇は赤く、水分を含んで艶々と美しい。
は我輩の手を取り、自らの秘部へ導いた。

「・・・・・・・もう、大変。」

は恥ずかしそうに微笑んだ。

「我輩が責任をもって処理して進ぜよう。」

我輩はもう片方の手で、の頬を優しく撫でながら言った。

「・・・・・よろしくお願いします。」


我輩達は二人きりの濃密な時間を過ごした。





放すものか

放すものか

我輩の全身全霊をかけて

これからも

ずっと